信頼関係を大事にする

更新日 2024年03月27日

守秘義務についての注意も必要です。

信頼関係を大事にするためには、子どもの立場を考えて、子どもの人権を尊重するためにも、プライバシーに配慮することが必要です。

特に、不用意にいじめのことを加害者である子どもやその保護者に話すことは、被害を受けている子ども、その保護者の信頼を失い、問題を大きくするおそれもあります。

また、加害者側の子どもや保護者についても、守るべきプライバシーがありますし、不用意に被害者側の子どもや保護者に、加害者について話すことは問題を大きくするおそれがあります。

子どもの立場や気持ちを汲み取りながら、子どもたちの成長につながるように、ていねいな対応が望まれます。

被害者側と加害者側の対話と和解をどう進めていくのか、双方の立場や事案の内容など、事案ごとに、求められる対応を個別的にていねいに考える必要があります。対人関係や関係者の心理に、相当の配慮が求められるので、ひとりの教員が考えるのではなく、複数の教職員とスクールカウンセラーなど心理の専門家等が、チームになって多面的に考える必要があります。

 

一方で、教職員としては、直接の対応だけでなく、楽しい活動や授業、部活などで、学級づくり、学校生活づくりを通して、間接的に児童・生徒を支援することは、子どもたちの心の安定や成長につながり、健全な人間関係を学級・学校全体にひろげることで、いじめの防止や解決につながっていきます。

「いじめはクラスの問題だ」とも言われるように、学級全体の安定は、児童・生徒にとって大きな安定材料となり、成長促進的に働きます。当事者への対応だけでなく、周囲の子ども達の安定と成長を通した、いじめの解決もめざすべきところです。