更新日 2024年01月04日
ひとりで悩んだり、がまんしたりしないで、すぐに誰かに相談することが大切です。
自分を守ることは、周りの人やいじめている相手を守ることにもなります。
誰かに相談したり、助けを求めたりすることは、勇気がいる、立派な行動です。
逃げだったり、卑怯だったりすることではありません。
相談することが、いじめている人のためになることも多くあります。
嫌なことをされたり、いじめられたりして、そのままで良い人は誰もいません。
嫌なことをされたりいじめられたりしない権利があなたにはあります。
何か嫌なことをされたら、すぐに誰かに相談することが大切です。
これらはすべていじめです
- 冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる。
- 仲間はずれ、集団による無視をされる。
- 嫌なあだ名で呼ばれる。
- 軽くぶつけられたり、遊ぶふりをして叩かれたり、けられたりする。
- ひどくぶたれたり、叩かれたり、蹴られたりする。
- 金品をたかられる。
- 金品を隠されたり、盗まれたり、壊されたり、捨てられたりする。
- 嫌なことや恥ずかしいこと、危険なことをされたり、させられたりする。
- パソコンや携帯電話などで、悪口や嫌なことをされる。仲間外れにされたり無視されたりする。
- 小さなことでも、嫌なことを繰り返しされる。
(文部科学省「いじめの現状について~いじめの態様別状況」を参考に作成)
「いじめ」は、しつこい嫌がらせや暴力だけではありません。やっている人に悪気はなく、ちょっとした「いじり」や「ちょっかい」、「冗談」と思ってやっていることであったとしても、それを受けているあなたが苦痛を感じていたり、何度もされていやな思いをしていたりすれば、それは「いじめ」です。
また、いじめの例として挙げたなかには、警察との連携が必要な犯罪行為もあります。ネット上のいじめを含め、そのような場合は、より早く大人に相談することが大切です。
こんなふうに考えていませんか?
「親に心配をかけたくない」
「話してもどうせわかってくれない」
「先生に話したら余計にひどくなる」
「広まったら学校にいられない」
「いじめではないと信じたい」
「いじめを認めたら自分がみじめだ」
「助けを求めるのは負けだと思う」
「誰も助けてくれないと思う」
「自分が悪いんだと思う」
苦しい気持ちをがまんしていると、どんどん心の傷が大きくなってしまいます。また、信頼できる人などに相談したり、助けを求めたりすることができるのは、大人になっても必要な力です。いじめの解決のために誰かに相談した経験は、将来にも役立つ大事な経験になります。
がまんし続けることが、心と体に傷あとを残すことも
いじめに耐え続けることは、たとえいじめがなくなったとしても、心に傷を残すおそれがあります。
いじめを受けたことで、自分に対して自信を持てなかったり、自分を価値のある存在と思えなくなったりしやすくなることがわかってきています。
それは、大人になり親になるまで続くことも少なくありません。
本当は自信をもっていろいろなことができるのに、嫌な経験によって、自分の力や健康が損なわれてしまう危険があるのです。
また、いじめは、やっている人たちも止められなくなり、どんどんひどくなっていくおそれがあります。
いじめが長く続くと、心と体の抵抗力が下がっていき、「もう学校に行けない」「何もかも嫌になった」といった気持にまで追い込まれることさえあります。
嫌なことやいじめを我慢するのは、とても危険なことなのです。
いじめを止めるためには、早めに、大人など周囲の人たちの力を借りることが重要です。
できるだけ早く相談することが、大切なあなたを守ることになります。